◆鈑金及び再塗装後のケア

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車体の修理で行う鈑金及び再塗装は、新車時と同じ下地処理や塗料を使ったとしても下地が凸凹になったり、下地と塗料が車体に固着する強度の不足が発生することがある。また、均一な塗装ができない結果、塗装の厚み及び塗装表面が新車の製造ラインで作られるものとは全く違うものになる。要は、再塗装するということは、新車時のような塗装に戻すのではなく、新車時とは全く違う補修の塗装になるという事を理解することと、修理後の納車引取り時に、どの部位を再塗装したか必ず確認することが重要なことだ。さらに、再塗装した部位を知った上でケアすることが最も重要なこと。

砂・泥の除去

さて、鈑金及び再塗装後のケア方法だが、上記で説明したように、再塗装を行った車体又は部位(各パネル)は塗料の固着強度が不明なため、コイン洗車場などの高圧水を至近距離(約30センチ以内)でかけると塗装が剥がれる危険性もある。(必ず剥がれる訳ではない)
そこで、再塗装したその塗装を剥がさないために、再塗装した部位に高圧水をかける時は、写真の様に高圧スプレーガンの先端(噴出し口)を、車体から約30~50センチ位離した距離からかけると良い。

また、高圧水をかけた後は通常の手洗い洗車を行えばよい。車体に高圧水をかける順番及び方向と、洗車方法の詳細は、当3WD洗車教室の『洗車』の項目を参照。

ただし、再塗装した場合は、高圧水を幾分か遠くからかける必要があるので、その再塗装した車体または部位に砂・泥などが多く残ってしまう。その結果、砂・ホコリなどを残したまま擦る可能性が高くなるので、再塗装した塗装表面に洗車傷(擦り傷)をつける可能性が高くなることを忘れないでほしい。

また、上記の砂・泥などと同様に、再塗装した部位に固着した、樹液・虫・鳥の糞・セメント類なども、高圧水を至近距離からかけると塗装がはがれる危険性があるので、除去しづらくなる。そこで、固着した樹液・虫・鳥の糞・セメント類などを除去する時に、塗装を剥がす危険性のない高圧水のかけかた(高圧洗浄機の使い方)を解説しよう。

ただし、再塗装の仕上がりの程度によっては、解説する方法でも塗装が剥がれることもあるので、その都度注意しつつ作業すること。要は、再塗装した部位には様々なリスクが伴うということ。

樹液の除去

再塗装していない場合は、高圧水を樹液の斜め上から吹きかけて、その樹液を吹き飛ばして除去するのだが、再塗装している場合は、写真の様に、スプレーガンを横に寝かせた状態の扇状に散水した高圧水を、約5~10センチの至近距離で、さらに少しゆっくりとスプレーガンを移動させながらかけていって、固着している樹液を吹き飛ばして除去する。

この方法は、固着した樹液に高圧水をかけて、その高圧水の勢いで固着度の弱い樹液を剥がし取る方法だ。

また、高圧水を塗装面と平行に吹きかけることで、塗装面に対しての高圧水の圧力が軽減できる。よって、再塗装した塗装を剥がす危険が少なくなると共に、固着した樹液も簡単に除去できる。

虫の除去

再塗装していない場合は、高圧水を虫の正面から吹きかけて、その虫を吹き飛ばして除去するのだが、再塗装している場合は、写真の様に、車体の横から、扇状に拡散した高圧水を約5~10センチの至近距離で、虫とバンパーの密着部(間)にスクレーパーのようにして吹きかけて除去する。

この方法は、固着した虫の横から高圧水をかけることで、その固着した虫が徐々に『ふやけて柔らかく』なり、そして高圧水の勢いで剥がし取る方法だ。

また、高圧水を塗装面と平行に吹きかけることで、塗装面に対しての高圧水の威力が軽減できる。よって、再塗装した塗装を剥がす危険性が少なくなると共に、固着した虫も簡単に除去できる。

鳥の糞の除去

再塗装していない場合は、高圧水を鳥の糞の斜め上から拭き掛けて、その糞を吹き飛ばして除去するのだが、再塗装している場合は、写真の様に、スプレーガンを横に寝かせた状態の扇状に拡散した高圧水を約5~10センチの至近距離で、糞と塗装面の密着部(間)にスクレーパーの様にして吹き掛けて除去する。

この方法は、固着した鳥の糞の固着部に高圧水を掛けることで、その糞の固着部が徐々に『ふやけて柔らかく』なり、そして高圧水の勢いで剥がし取る方法だ。

また、高圧水を塗装面と平行に吹き掛けることで、塗装面に対しての高圧水の圧力が軽減できる。よって、再塗装した塗装を剥がす危険性が少なくなると共に、乾燥した鳥の糞も簡単に除去できる。

セメント粉・モルタル・生コンなどのセメント類の除去

再塗装していない場合は、高圧水をセメント類の斜め上から吹きかけて、そのセメント類を吹き飛ばして除去するのだが、再塗装している場合は、写真の様に、スプレーガンを横に寝かせた状態の扇状に拡散した高圧水を約5~10センチの至近距離で、セメント類と塗装面の密着部(間)にスクレーパーの様にして吹きかけて除去する。

この方法は、固着したセメント類と塗装面の密着部(間)に、高圧水を押し込む様にかけて、その密着部の間に高圧水を侵入(流し込んで)させて剥がし取る方法だ。

また、高圧水を塗装面と平行に吹きかけることで、塗装面に対しての高圧水の圧力が軽減できる。よって、再塗装した塗装を剥がす危険性が少なくなると共に、固着したセメント類も簡単に除去できる。

また、再塗装後に各種のコーティングと称されるものを行ったとしても、そのコーティングの下の塗装の問題になるので、コーティングを行ったからといって安心できるわけではない。要は、コーティングと称される目に見えない皮膜で塗装が保護されているわけではなく、至近距離からの高圧水に耐え続けることが疑わしい塗装になっていることが、後々の洗車で砂・泥などを引きずる擦り傷を付ける可能性が大きくなるということ。

また、水アカ除去やワックス掛けについては何ら問題なく実施できる。しかし、塗装色がスポンジやウエスに付着するようであれば、再塗装時の塗装方法に問題があると考えられるので、塗装を依頼した業者に問い合わせするとよい(クレーム対象になる)。尚、水アカ除去・ワックスの各方法及び詳細は、『水アカ取り・ワックス』各項目を参照。

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