鉄粉

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【鉄粉がつく原因】 この鉄粉は、ボディーがザラザラになる原因の代名詞と言っても過言ではない。また、プロ・アマ問わず、鉄粉が刺さる…、刺さっている…と云っているのをよく耳にする。しかし、この刺さる…、刺さっている…に関しては、大いに疑問を感じている。また、付着する鉄粉にしても、従来鉄道・新幹線・バイクや自動車のブレーキダスト・砂鉄など数種類のものが考えられる。さらに、どのような鉄粉が、なぜ付くのか…など、考えられるいくつかの状況を解説しよう。

まず、鉄粉の種類だが、従来鉄道に関しては、レールと車輪との摩擦によって鉄粉が発生する。また、直線路・カーブ路・駅周辺などで鉄粉の粒の大きさが違う。例えば、直線路でも鉄粉が発生しているが、カーブ路や駅周辺(ブレーキ使用)では、車輪とレールの摩擦が大きくなるので直線路より鉄粉の粉が大きくなる。また、新幹線は、直線路・カーブ路・駅周辺のすべてで、従来鉄道より鉄粉の粒が大きい。また、ブレーキダストは、バイクや自動車がブレーキを掛けた時にブレーキパッドから発生する鉄粉だ。また、砂鉄は、磁石で地面をなぞった時、その磁石に付いてくる鉄粉のことだ。

アスファルトで舗装された車道の1メートル四方を、お子さんが学習・実験用として使用する、磁力が非常に弱い棒型磁石でなぞっているところだ。(一般的な磁石より磁力が弱い)

 

 

 

磁石と1円硬貨の間の小さな黒い点々に見えるのが、車道を約1メートル四方なぞっただけで磁石に付いてきたブレーキダストや砂鉄と考えられる鉄粉だ。

 

 

 

次に、鉄粉が付く理由だが、鉄道関係(新幹線含む)では、線路と車輪の摩擦で発生した鉄粉が、線路脇の堀や屋根瓦、さらに高架下などに飛散して、その飛散した鉄粉が錆びて茶色に変色している様に、その線路近辺に駐車中及び保管している車にも鉄粉が飛散している。そして、その車に飛散した鉄粉が、夜露や雨の湿気で酸化して車のボディーに『錆付いている』。

また、ブレーキダストについては、ブレーキパッドから発生した鉄粉が走行している路面に飛散する。そのブレーキダストの鉄粉と、元から路面に在る砂鉄とが一緒になって路面に落ちている。そして、降雨時や雨が止んだ後又その他で路面が濡れている状況で走行した時、前や横を走っている他車のタイヤで巻き上げられた泥ハネ(汚水)が自車に飛散する。その飛散して車体に付着した泥ハネの中に鉄粉が混ざっているのだ。

そして、泥ハネの汚水が車体全体に飛散したとしても、汚水が簡単に流れ落ちる側面部(前後のフェンダー・前後のドア)の垂直なパネルより、汚水が流れにくい車体の上面部(ボンネットとその周辺・ドアの取っ手から上部・ルーフ・トランクとその周辺・前後のバンパーの上面部)だけに鉄粉が残る。その車体の上面部に残った鉄粉が、雨の湿気で酸化して『錆付いている』。

また、晴天時でも、走行時の風圧やタイヤによって路面の鉄粉が巻き上げられる。その巻き上げられた鉄粉が、車道近隣で保管されている車にも飛散する。その車に飛散した鉄粉が、夜露や雨の湿気で酸化して車のボディーに『錆付いている』。

要は、上記で説明した様々な状況下で、車体の上面部に付着した(乗った)鉄粉が、夜露や雨水の湿気で酸化することによって、その鉄粉が錆付いて固着していると言うこと。

また、本やインターネット、その他等々で、鉄粉が刺さる…、刺さっている…と言われているのを見たり聞いたりするが、本当に刺さっているのか検証しよう。

例えば、飛散する鉄粉が走行時に刺さっているとすれば、虫が付着するのと一緒で車体の前面部(フロントバンパー周辺)に刺さるはずだ。しかし、実際にはその車体の前面部ではなく、車体の上面部(ボンネット・ルーフ・トランク)に固着しているのが事実だ。よって、飛散する鉄粉が、走行時の車体の上面部に刺さることは物理的に不可能なことだ。

だとすれば、走行時や駐停車時に関係なく、空の上から車体の上面部に突き刺さる勢いで降って来るのだろうか?もし、そんな勢いで鉄粉が空から降って来たら、屋外にいる人全員に鉄粉が刺さるはずだ。当然、全員血だらけになるだろう。でも、今まで道を歩いていて鉄粉が刺さったことや、血だらけになったことは無いだろう。

さらに、バイクに乗って走った時、露出している顔や肌に鉄粉が刺さったことなど無いだろう。自動車の窓を開けて走った時、その窓から少し手や顔を出しても、その手や顔に鉄粉が刺さった経験など無いだろう。オープンカーの屋根を開けて走った時、露出している手や頭に鉄粉が刺さったことなど無いだろう。以上のことを考えれば、柔らかい人の肌に刺さらないものが、人の肌より硬い車体に刺さることなどありえないのだ。よって、鉄粉が刺さる…は、根拠の無い非科学的な話しだ。要するに嘘パチだ。

また、なかには、錆付いて…結果的に刺さっているのと同じだが…と言う人も居るだろう。しかし、錆付く…と、刺さる…は、物理的にも、運動力学的にも全くの別ものだ。これはあくまでも想像だが、刺さる…、刺さっている…、と言った方が、『鉄粉は車に害がある恐ろしいもの…』と印象付けている営業トークの様な気もする…。

【対策】 自動車は屋外で使用するものだ。しかも、苛酷な条件下で使用される道具だ。夏は素手で触れないほど車体が熱くなっても屋外に放置されている。また、車体に付いた水滴が凍る冬も屋外で放置されている…など、多くの車達が屋外で保管されている。さらに、雨降りの日は、泥水の中を這いずり廻って走っているのだ。汚れて当たり前、鉄粉がついても当たり前だ。しかし、汚れて鉄粉が付いているのをただ見ている訳ではない。付着した鉄粉を少しでも『固着させないケア』をすればいいだけ。その方法を解説しよう。

例えば、降雨時や雨が止んだ後など、濡れた路面を走行した後はできるだけ早期に洗車して、車体に付着した鉄粉が錆付く前に洗い流せばよい。また、付着した鉄粉が錆付いて固着するまでの期間については、鉄粉の大小、湿気、季節、天候などで異なるので、あくまでも早期の洗車が望ましいことを伝えておこう。また、洗車方法の詳細は、当3WD洗車教室の『洗車専科』参照。

最後に、鉄粉の付着率を少なくする方法を教えよう。車体に付く鉄粉を少なくする簡単な方法だ。それは、前を走る車との車間距離を十分に取ることだ。とくに雨天時などは、車間距離を十分に取ることで、前を走る車の泥ハネから回避できる。要は、前を走る車の泥ハネが飛んでこないと言うことは、鉄粉も飛んでこないと言うことだ。

また、雨天時だけ車間距離を十分取って走ればいい…と思うだろうが、そうは簡単にできるものではない。なぜなら、晴天時などの日頃から、車間距離を十分に取ることを習慣付けておかないと、雨天時でも十分な車間距離を保てないのだ。日頃の癖で無意識の内に前走車に近づいてしまうからだ。そこで、車を運転する時は天候に関係なく、日頃から車間距離を十分取った運転をすること。その日頃の習慣で、雨天時でも無意識の内に、鉄粉の付着率を少なくする車間距離を保った運転ができるようになる。

さらに、車間距離を十分に取って走行すると言うことは、結果的に安全運転にもつながるので、人にも車にもやさしい運転者になる。

尚、当3WD洗車技術研究所は、塗装(車体)の光沢を損ねない程度の鉄粉は『除去しない』ことを薦めている。その理由及び詳細は、当項目の『下地処理&粘土』参照。

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